ガイド
サイトをリビルドするなら、まずデザインシステムを抽出
リビルド、リブランド、新しいフレームワークへの移行は、デザインシステムが知らないうちに失われるタイミングです。カラーは古いCSSの中に、タイプスケールは誰かの頭の中に、ボタンの状態は誰も開きたがらないコンポーネントの中にあります。
何かを変える前に、現在のサイトをDESIGN.mdとして抽出しましょう。新しいサイトのための、チームもコーディングエージェントも読める、文書化された基準が手に入ります。
リビルド、リブランド、移行を計画しているチーム向け。更新。
このガイドでわかること
- リビルドの最初の1行より前にコミットした、現在のサイトのDESIGN.md。
- ファイルが記録したものと、記録しなかったものの明確な把握。
- 手で確認すべきことのチェックリスト:アセット、状態、モーション、ブレークポイント、ログインが必要なページ。
- 完成後に新しいサイトと古いサイトを比較する方法。
これを行うタイミング
- フレームワークの移行。見た目はそのままで、スタックだけが新しくなります。DESIGN.mdがあれば、コーディングエージェントは古いスタイルシートを読む代わりに、正確な値でコンポーネントを再構築できます。
- リブランド。まず古いシステムを記録しておけば、どのカラー、フォント、角丸が変わり、どれが残るのかを正確に把握できます。
- 引き継ぎ。新しいエージェンシーや新しいチームは、コードベースを案内してもらう代わりに、サイトの現在の見た目を記述した1つのファイルを受け取れます。
手順
何かを変える前に、公開中のサイトを抽出する
Design Extractorのホームページに本番のURLを貼り付けて、Pro抽出を実行します。公開ページである必要があります。抽出は訪問者と同じようにページを読み込むため、localhostやログインが必要なページでは動作しません。
基準としてコミットする
新しいリポジトリにDESIGN.mdとして保存し、リビルドを始める前にコミットします。これで、その日のサイトの見た目が記録されます。
Known Gapsセクションを読む
ファイルの末尾には、実行で記録できなかったものが一覧になっています。そこにある項目はすべて、手で確認すべきものです。
DESIGN.mdに含められないものを確認する
アセット、ログイン後の画面、モーション、そのほか下に挙げる項目です。進めながらファイルにメモを追加していきましょう。
それを基準に構築する
Claude CodeとCursorのガイドのとおりにコーディングエージェントにファイルを参照させ、新しい画面をひとつずつファイルと照らし合わせてレビューします。
Stripeでファイルが記録したもの
何が得られるかは、ギャラリーのStripeのDESIGN.mdをご覧ください。そのPro実行では、stripe.comの5ページをキャプチャしました:/nl, /nl/pricing, /nl/products, /nl/newsroom/news/stripe-openai-instant-checkout, /nl/contact/sales。ご自身のサイトで実行しても、同じ構造のファイルができます。
| カラー | 21個のトークン、それぞれに役割付き |
|---|---|
| タイポグラフィ | Sohneによる17個のスタイル |
| 角丸 | 10個のトークン |
| スペーシング | 62個のトークン |
| コンポーネント | HTMLとCSSによる71個のレシピ:44個が実際のページとの照合に合格、27個はフラグ付きまたはチェック不可で、それぞれ理由付き |
| セクション | Overview, Colors, Typography, Layout, Elevation & Depth, Shapes, Components, Do's and Don'ts, Responsive Behavior, Iteration Guide, Known Gaps |
記録できなかったと記載されているもの
ファイルは自らの限界を正直に記載しています。Known Gapsセクションの11項目のうち、最初の5項目です。
## Known Gaps
- **Many recipes did not reproduce exactly.** `button-primary` (84% pixel match), `card` (78%), `card-2` (94%), `promo-banner` (77%) and `skip-link` (0%; it is visually hidden until focused) are approximations. So are several header and footer recipes (`header-landing`, `header-inner-2` timed out, `footer-landing`, `footer-inner`, `footer-inner-2`).
- **Some recipes could not be judged at all.** `stat` and `stat-2` were not verifiable, because page media covered most of the element.
- **Some elements were never visible.** `footer-landing`, `header-inner` and `logo-strip-item` were not visible when verification ran, so their values come from computed styles only.
- **No section rhythm was measured.** `sectionRhythm` is empty, so vertical spacing between page sections and the inner padding of large cards is described only qualitatively.
- **No `base` spacing step was published.** The evidence frequency (4px, 8px, 12px, 16px and 24px most common) suggests a 4px-derived grid, but it is not a verified token.Stripeの公開Webサイトから抽出したもので、公式のブランドガイドラインではありません。StripeのDESIGN.mdをすべて読む
ご自身のファイルには、そのファイル独自のリストがあります。下のチェックのためのToDoリストとして扱ってください。
手で確認すべきこと
| 項目 | ファイルに含まれない可能性がある理由 | 対応 |
|---|---|---|
| ロゴ、アイコン、画像 | DESIGN.mdが記述するのはスタイルで、ファイルではありません。 | 現在のコードベースから書き出し、新しいコードベースと一緒に保管します。 |
| ログイン後の画面 | 抽出で見えるのは公開ページだけです。 | より密度の高いテーブルやサイドバーなど、アプリがマーケティングサイトとどう違うかを書き出します。 |
| 状態 | ホバー時とフォーカス時は実行中に確認できた範囲で記録されますが、押下時、無効時、エラー時の状態は記録されないことがよくあります。 | フォームやボタンを操作して、足りない状態をメモします。 |
| モーション | トランジションやアニメーションは、せいぜい言葉で説明される程度です。 | 現在のCSSから、デュレーションとイージングをメモします。 |
| ブレークポイント | 実行でキャプチャするのは、デスクトップとモバイルの幅です。 | タブレットのレイアウトを確認し、カラム数が変わる位置をメモします。 |
| サンプル外のテンプレート | Proがサンプリングするのは主要ページの約5ページです。 | ドキュメントや決済など、見た目が異なるページは個別に抽出します。 |
リビルドの後
新しいサイトが公開されたら、もう一度抽出して2つのファイルを比較します。変わっていないトークンは見た目が引き継がれたことを意味し、変わったトークンは計画どおりのリブランドか、修正すべきずれのどちらかです。
一般的なテキストの差分でも、変更されたhex値やサイズがわかります。Googleの@google/design.mdパッケージには、2つのバージョンをトークン単位で比較するdiffコマンドもあります。形式とそのツールについてはDESIGN.mdの解説をご覧ください。途中でファイルを手で編集した場合は、DESIGN.mdバリデーターでチェックしてください。
このガイドで使うファイル
開くと、冒頭のトークンから末尾のKnown Gapsまで、完全なDESIGN.mdを確認できます。
金融・フィンテックStripe
Stripeのマーケティングホームページは、可変フォント「sohne-var」を軽めのウェイト(300〜400)で用いた、厳密に管理されたデザインシステム(HDS — Stripe Design System)で構成されています。ブランドカラーは濃いネイビーからインディゴにかけてのパレットで、中核には#533afd(Stripe Indigo)を据えています。特徴的なのは、全面に広がるスペクトラム調のグラデーションを用いたヒーローセクションです。コンポーネントは角丸が小さく(4〜6px)、影はフラットからごく控えめな程度に抑えられ、8pxを基準とするスペーシンググリッドに沿って構成されています。全体のトーンは、権威がありながらも親しみやすく、確かなタイポグラフィと控えめな色使いによって、金融インフラストラクチャーを伝えています。
ビジネス・専門サービスShopify
Shopifyのマーケティング用トップページは、全面に広がるドラマチックな動画ヒーローを採用しています。ほぼ黒に近い背景色 #02090a が、上部の白いナビゲーションバーと鮮やかなコントラストを生み出しています。ブランドのアクセントカラーは鮮やかなミントグリーンの #36f4a4 で、ハイライトやインタラクティブな状態の表示にアクセントとして控えめに使われています。タイポグラフィは、ディスプレイ用や編集的な見出しに NeueHaasGrotesk、UIの本文に Inter-Variable を組み合わせています。CTAには完全な角丸のピル型(border-radius: 9999px)が用いられています。全体の設計システムは、自信に満ち、コントラストが高く、理想を感じさせる印象で、訪問者を加盟店へと転換させることを目指して作られています。
開発者ツール・インフラ · Developer Tools & IDEsSupabase
Supabaseは、ダークモードを基本とするデザインシステムで、深いほぼ黒の背景(oklch ~0.19)と鮮やかなグリーンのブランドアクセント(#3ecf8e / #3fcf8e)を軸にしています。レイアウトはレスポンシブな機能カードのグリッドを中心に構成され、見出しにはManrope、本文およびUIテキストにはInterを使用しています。等幅フォントやコード表示にはSource Code Proを使用しています。カラーシステムはoklchのカスタムプロパティをもとに、意味に基づいた命名で構築されています。カードの角丸は12px、境界線は控えめな処理で、ボタンの角丸は6〜8pxです。全体の情報密度は中程度で、8pxを基本単位とするスペーシンググリッドに沿っています。
よくある質問
リビルドの前にデザインシステムを抽出する:よくある質問
試す前によく寄せられる質問への簡潔な回答です。
いいえ。DESIGN.mdはスタイルを記述するテキストファイルです。カラー、タイポグラフィ、スペーシング、角丸、HTMLとCSSによるコンポーネントのレシピが含まれます。ロゴ、アイコン、イラスト、写真は現在のコードベースやデザインファイルから書き出し、DESIGN.mdと一緒に保管してください。
いいえ。抽出は訪問者と同じようにURLからページを読み込むため、ログインが必要なページ、localhost上のページ、プライベートネットワーク上のページには対応していません。公開サイトを抽出し、ログイン後の画面がどう違うかを書き留めておいてください。
Proはサイトの主要ページを約5ページサンプリングし、見つけた内容を1つのDESIGN.mdにまとめます。ドキュメントページや決済ページなど、重要なテンプレートが含まれていない場合は、そのページのURLも抽出して、2つのファイルを比較してください。
新しいサイトが公開されたら抽出し、2つのファイルを比較します。Googleの@google/design.mdパッケージには、DESIGN.mdの2つのバージョンをトークン単位で比較するdiffコマンドがあり、一般的なテキストの差分でも変更されたhex値やサイズがわかります。
変更する前にサイトを記録する
本番のURLを貼り付けてください。Pro抽出は主要ページをサンプリングし、DESIGN.mdを1つ返します。
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